(2024.7.10 更新しました。)
突然ですが、お子さんに、英語絵本の読み聞かせをしていますか?
私は今、英語絵本の読み聞かせを始めて、7年半になります。
最近では、絵本ではなく児童書の読み聞かせをすることも多く、
昨年は、小学3年生の娘と
という児童書を読みました。
チャプター20まであり、ワード数も20096語。
なかなかの文章量です。
(インスタグラムのリールに長さがわかる動画をアップしています。よかったらご覧ください。)
そこで今日は、
英語絵本読み聞かせをしていらっしゃる方に、「このまま読み続けると、子どもにこんな力がつくのか」と思っていただける一例をご紹介したいと思います。
またこのエピソードから、英語絵本(と児童書)の読み聞かせを続ける意味や意義についても、一緒に考えていきたいと思います。
どうぞ最後まで読み進めてください。
きっかけは”squeak”の意味をおうち英語っ子の娘から教えてもらったこと
毎晩チャプターごとに読み進める中で迎えた、チャプター12。
この章には、主人公の男の子(Billy)の妹(Sal)が、ある出来事を理由に泣きじゃくり、その後、とても嫌な気持ちでいる、という場面があります。
では、その時のSalの様子を表した一節を、引用しますね↓
“I’m still not happy.” She squeaked.
読んでみていかがですか?
パッと状況がイメージできますでしょうか?
ちなみにGoogle翻訳を使うと、こうなります。
↑直訳すると、おかしな意味になることがわかります。↑
実は絵本で 「squeak」が出てくるときに多いのは、ネズミの鳴き声、または 擬人化したネズミが喋っている時なんです。
そのため私は、娘にこう言いました。
「”squeak”って、人間(が話す時)でも使うんだね。」
すると当時8歳の娘はこう返しました。
「あのね、高い小さい感じの声で話す時、”squeak”っていうんだよ。」
はっ。
また子どもに負けている・・・
と思ったのは 言うまでもありません(笑)
みなさんはこんな「squeak」の使いかた、知っていましたか?
そして次に知りたくなったのは
「英語圏に住んだ経験のある人ならば、当たり前に知っている知識なのか」
「日本で英語学習をしている人の場合、どのくらい学習したら身に付く知識なのか」
ということ。
そこで早速、これからインストラクター仲間の鈴木佳奈さん(イギリスに1年間留学/小学1〜3年生の時アメリカで生活)に聞いてみました!
アメリカやイギリスに留学していても身につかない「根っこの知識」
ネズミの鳴き声「キーキー」というような、甲高い声で泣くことを”squeak”という動詞で表現することについては、
「知ってはいるけど、学校で習った覚えはないですね〜」
とおっしゃっていました。
日本で受けた学校教育ではもちろんのこと、留学先でも、読む機会があったのは、主に専門書だったため、この単語に出会った覚えがないそう。
「もしかしたら小1〜3年生の間に、アメリカで、本で読むかアニメで観たかしたのかもしれませんね。」とのことでした。
さらに情報をもう1つ。
小学生にクリエイティブライティングを教えておられる、私のイチオシ:サマー先生もアメリカの大学を卒業されていますが、この「squeak」の使い方については、今までこの形では触れたことがなかったとおっしゃいます。
ということで、たくさんの方にインタビューしたわけではないので絶対とは言えませんが、今のところ私の推論は、留学経験があっても(児童書等を専門に学ぶ人でない限り)
「留学したら勝手に身につく知識ではない」ということ。
幼少期から英語絵本(児童書)に触れる意義
「squeak」がネズミの鳴き声で、動詞として使う、というところまではきっと、
動画や英語学習アプリが中心のおうち英語でも身につくのだと思います。
ですが、英語圏に住まずして、
英単語を固定した意味で理解せず、幅広い意味として吸収できる
その理由は、英語絵本の読み聞かせで培ってきた、
「全体から意味を推測する」能力が高いからだと確信しています。
全体から意味を推測する「読む力」はどうやって身に付くのか
ずばり、幼少期からの英語絵本読み聞かせです。
そしてさらに、その読み聞かせの手法には譲れない条件があります。
それは、その子を大切に思う、親や身近な人が愛情をもって読み聞かせること。
デジタル音では、子どもの脳を能動的に動かすことができません。
今もし、あなたのお子さんが小さいならば、
「将来英語で困ることがないように」
「グローバル社会でも好きなことを仕事にできるように」
などと考え、おうちで英語に触れていらっしゃるかもしれません。
耳から英語の音声をインプットすることは、とても大切ですし、英語の音楽、お話を、最新のツールを使って楽しむことも効果的でしょう。
だけど、言語はデジタルツールばかりで身につくほど、簡単なものではありません。
よくご存知の方も、既にお気づきの方も、大勢いらっしゃるはずです。
英語絵本読み聞かせは、確かに英語を読まなければいけないので、英語に苦手意識のある親御さんにはハードルが高いかもしれません。
でも、子どもの成長段階に合わせた絵本選びや読み方を知り、学ぶことができたら、どうでしょう。案外高いと思っていたハードルは、ぴょんと飛び越えられるほどの高さかも?
英語絵本の読み聞かせを続けることができたら、
子どもは英語圏に住んでいないにも関わらず、ネイティブのような感覚で、読書ができるようになるかもしれないのです。
下記の講座で、英語絵本の読み聞かせについて、深く学んでみませんか?
おまけ:今回題材にした児童書”Billy Miller Makes A WiSH”について
人気絵本作家Kevin Henkesさんの児童書で、主人公のBillyの誕生日に起きた出来事について書かれたお話です。
ファンタジーではなく、ごく普通の日常生活が描かれています。
日常の親子や兄妹でのやりとりがたっぷり書かれ、さらに心の動きもしっかりと描写されているので、なかなかの読み応えがあり、応用できる言葉もたくさん載っていますよ。
対象年齢は8歳から。
「My Father’s Dragon(エルマーの冒険)」や 「Magic Tree House」よりもさらに語数が多いので、まずは易しいチャプターブックに慣れてから読むのがおすすめ。
THANK YOU AS ALWAYS!